はじめまして。びわ葉温圧療法 濱田流 師範の一色浩太と申します。
正式には『 枇杷葉温圧療法 』と表記します。
「びわ」とはご想像の通りオレンジ色をした丸い果物の「びわ」のことです。これを漢字にすると「枇杷」となります。その枇杷の葉には薬効があり、それを治療で用います。
当療法をカンタンにご説明しますと『 びわの葉の薬効 』『 お灸のもぐさの薬効と温熱効果 』さらに『 指圧の効果 』を三位一体で組み合わせた治療法になります。
指圧されている指の先から、じわ~っと温かさが伝わっていき、からだの深部から温まってくるのがわかります♪
この療法で一番効果が期待されるのが 『 冷え 』を起因とする不調ものです。
その中でもこれまでの症例で多いのが「がん」に対する延命です。それは体温が上がり、免疫力の向上が期待できるからです。
大腸がんで肛門ごと切除しなければならないと言われたが術前検査で小さくなっていることがわかり、肛門を温存できた。手術後、食欲なく、体がだるく、疲れやすかったが、施灸後、顔色良好、食欲がわく。畑仕事もいい汗をかきながら力いっぱいやれるようになった。
著書『医師が知らない余命を延ばすがん養生生活(三交社)』の中で語られていることですが、2011年3月にたまたま検査に訪れた病院で受けた診断は末期がん…。余命6ヶ月。
腎臓を覆うようにガンが広がり、動脈にまで達していたため手術は不可能。転移もリンパ、肺、膵臓、足や腕の骨、脳など、全身にしており、サードオピニオンしても手遅れの状態だったといいます。
現代医療では打つ手なしの状況から枇杷葉温圧を中心とした各種の代替医療を併用したことで、5年経った2016年、現在もその体験を世の方々に知っていただきたいと元気に講演活動をされていました。
自分に合った療養(枇杷灸、食事、温泉、岩盤浴、体操、自然浴など)が出来る場として静岡県の伊東温泉に建てた施設を同じ悩みに苦しむ方々の助けになれば!と一般の方々に「敷地内源泉かけ流しホテル Refresh Care Spa」として開放し、国内にとどまらず、海外からも問い合わせがあり、ご自身の体調と合わせて月に1週間程度、余命を延ばす知識と情報の数々を体験型プログラムとしてお伝えしておりました。
2020年には全身で30か所以上にも転移していたが、体調はとても良好!!!
しかし2021年11月、数々の奇跡を体現してきたレックスさんですが、体力の衰えもあり、旅立たれました。享年70歳。
これまで数々のことを教えていただきありがとうございました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
びわの葉は古く仏教医学の中で治療に使われてきました。そもそも仏教医学とは、お釈迦様が唱えた『人間は「生」「老」「病」「死」という4つの苦しみを背負い、「病」から逃れるための教え』のことです。
今から3000年前のインドで仏教医学の経典のひとつの『大般涅槃経(だいはつねはんぎょう)』の中でびわの樹を「薬の王者たる樹」という意味の「大薬王樹(だいやくおうじゅ)」と呼び、葉を「憂いを無くす扇」という意味で「無憂扇(むゆうせん)」と呼んでいました。
『薬効のある植物はいろいろあるが、その中でも大薬王樹は特にすぐれ、枝・葉・根・茎・種のすべてに薬効成分が含まれており、においをかぐもよし、飲んでもよし、炙って身体にあててもよし、手で触れただけでもよし。これら方法を用いれば生けるものすべての病気を治すことができる』、つまり『すべての病気が「びわの樹」で救える』と経典では説いていたのです。
日本には飛鳥時代にインドから唐(中国)を経て伝来しました。当時はびわの葉の表面をあぶって患部をなでるという方法でした。
天平二年(730年)に聖武天皇のお妃の光明皇后が創設された、現在の病院の原型となる「施薬院」でも、「びわの葉療法」が行われていました。これが仏教医学に基づく治療所の始まりとされています。それ以来、全国の寺院で『枇杷の樹』が植えられ、さまざまな方法で難病に苦しむ民を治療してきたそうです。
また明(中国)の時代に著され、内容がもっとも充実した薬学著作の『本草綱目』には「胃を和し、気を下し、熱を清し、暑毒を解かし、脚気を療ず」と枇杷の葉の優れた効能が記されています。
これまでびわの葉療法はあぶってなでたり、煎じて飲んだり、お風呂の中に入れたりと多くの療法が確立されてきました。
一方の『お灸』は、真言宗の開祖の弘法大師 空海が唐(中国)で習得し、日本に持ち帰り全国に広め、「灸は身を焼くものにあらず、心に明かりを灯すものなり」と教えました。
その流れをくみ、証誠大師 一遍を開祖とする時宗のお寺、栃木県・真岡市にある「長蓮寺」では1700年頃より約300年間、時の住職が、衆生済度・延命・招福を願い「びわ葉」と「お灸」を組み合わせ、宗教作法として代々『枇杷葉温灸』をお寺に心を寄せる人々に無償で施してきました。
大正から昭和の初期の43世住職の「濱田観冏(はまだかんげい)」和尚は“もぐさ”を筒状の紙に詰め、棒状のもぐさを考案、製作しました。
この「もぐさ棒」をびわ葉の上から押し当て、枇杷葉の薬効と適度な温熱と圧刺激が相まった押し灸の一種が「枇杷葉温灸」の始まりです。
この療法はもともと長蓮寺 濱田家に代々伝わる秘法で門外不出でしたが44世住職の「濱田峯瑞(はまだほうずい)」和尚が、ご本尊たる「福寿弁天様」のご加護を拝する宗教行事として、また科学的な研究を重ね、付き合いのあった「指圧の心は母心」でおなじみの浪越徳治郎氏の「圧を加える方が効果的」との助言を受け、1960年に
①枇杷葉の働き
②温灸の働き
③指圧風の働き
に基づく三位一体を確立し『枇杷葉温圧』と称して、初代宗家として今の形を作り、東京に指導所を構え、全国からお弟子さんを迎えました。晩年この枇杷葉温圧療法を広めることに尽力いたしましたが、2002年没後、その想いはお弟子さんら引き継がれ、都内の墓地に眠ります。
私に伝承してくれた3代目宗家「濱田峯瑞(はまだほうずい)」先生も2022年にお亡くなりになりました。
長らく受け継がれてきた伝統療法を、維持、伝承、拡散と、これから我々が中心となり拡げて行きたいと考えています。
3人に1人が癌で亡くなる時代と言われています。戦後、医療が発達して感染症などで亡くなる方は減りましたが、その反面、現代病と呼ばれる疾患が増え、病気の数は減っていません。
私も鍼灸按摩マッサージ指圧師として10年間多くの患者様に巡り合ってきましたが、その多くは対症療法としての肩こり・腰痛を主とした筋肉系のトラブルでした。
しかしこの枇杷葉温圧療法と出会い、お灸(もぐさ)の効果、魅力を再認識し、「がん」や「子宮筋腫」など身体の内部のお悩みまでも解決するお手伝いをする手段を得たこと、とても良き巡りあわせだと感じております。
化学療法のみではなく、長年の経験から良いと培われた民間療法を、もう一度見直し、先人の知恵を活用した人間が本来持つ治癒力を引き上げるお手伝いをしたいと考えています。
この御恩と知識と技術をよりもっと多くの方々に広めたいと思い、宗家より文化伝承し、この度、師範の称号をいただくことが出来ました。
皆様とも良き巡りあわせがあること願ってやみません。
この療法を広めたいと思っていただける『 仲間 』を募集しています!フォームよりお問い合わせください。